パラマハンサ・ヨガナンダ著「あるヨギの自叙伝」を感無量で読み終わりました。
世間はキリスト生誕で賑わっていますが、キリストもヨギ(神と合一する人)の一人とすれば、この世には多くの名もないキリストが多数存在しているのだと思われます。
西洋哲学の欠陥も言い当てています。
ソクラテスとヒンズー賢者が出会ったときの会話。
賢者がソクラテスに彼の哲学の領域を尋ねました。
「人間の現象を究明することです」とソクラテス。
「神の現象について何も知らない人間に、どうして人間の現象の究明ができましょう」と賢者は笑い出しました。
西洋哲学の中心的命題は「人間よ、汝自身を知れ」ですが、インド哲学は「人間よ、汝の本質を知れ」。
人間の推理力には限界があります。現象界同様、心も絶えず流動しており、それによって究極不変のものを捕えることはできないといいます。
「知的満足は究極の目標ではない。神を探求する者こそ、不変の真理を真に愛するものである。それ以外はすべて相対的知識である」とソクラテスもバッサリ切る。
いや~ あのソクラテス様をやっつけるとは!
恐るべしインド哲学。久々に凄い本に出会いました。
ここでいう「神」とは宇宙原理とか命とか存在、といった意味です。