沖縄県は県北部や西表島のユネスコ世界自然遺産登録を目指していましたが、この7月にも登録決定する見通しとなりました。
大昔にユーラシア大陸から分断された地域だそうで、大陸島として独自に進化した生態系や生物多様性の宝庫として注目されています。
西表島にはイリオモテヤマネコなど固有種、沖縄本島北部のヤンバルクイナなど絶滅危惧が95種も生息。しかし道路横断中に車に轢き殺される野生動物も多いです。
遺産登録により彼らが保護されて、これ以上の自然が破壊・殺戮されないことを願います。
自然だけでなく、琉球諸語(奄美語・国頭語・沖縄語・宮古語・八重山語・与那国語)も絶滅の恐れのある危機言語のリストに加えられています。日本ではアイヌ語が最も深刻な絶滅危惧言語。アイヌ語を理解する人が激減し、アイヌ民族すら散らばってしまい、今では北海道に資料館くらいしか残っていませんね。
かつて沖縄では日本語推進のために小中学校で沖縄諸語を使用した生徒に罰として「方言札」をぶらさげるといった植民地的な問題がありました。今となっては沖縄諸語を理解できる若年層は非常に少ないし、かといって、ネイティブジャパニーズじゃないから標準語も苦手っぽい。どっちつかずのフワフワしたとても危うい状態なのですが、それを認識している沖縄人がどれだけいるのか?
「ちむぐりさ」(あなたが悲しいと私も悲しい、みたいな)とか日本語にはないニュアンスを表現する沖縄語は多々あります。
言語は自己表現に欠かせない民族の宝であり、故郷でもあります。先住民族の権利に関する国際連合宣言が2007年に採択されたそうですが、民族独自の文化・言語の教育を受ける権利、言語権の保障のためには法的な枠組みが必要です。
ウチナンチュにはウチナンチュとして民族の誇りをもって生きてほしいです。