猫店長はいい商売!?
桜坂劇場は会員になると招待券とか割引があり、お得に映画が見れます。
メジャーな娯楽作品より、マイナーだけど貴重な作品が多く上映されています。
メキシコのドキュメンタリー映画「ミッドナイト・ファミリー」もそのひとつ。
人口900万人のメキシコシティでは公営救急車が45台しかなく、警察の無線を傍受するなどして事故現場に駆けつけ、搬送料を請求する”民間”救急車という闇商売があるそうです。
この商売を営むオチョア一家にローレンツェン監督は4年間密着しました。
無許可営業なので警察の取り締まりにあったり、同業者との熾烈な戦いがあったり、搬送した客が貧しくて搬送料が貰えなかったり、とかなり際どい日々を赤裸々に描写していて驚きます。
高層ビルが建ち、車が行きかう街で、一見、文化的に豊かに見えるメキシコシティ。しかし、人々の多くは貧しく、オチョア一家のように夜を徹して働いても、その日暮らしの人が多いのです。
豊かなはずの日本でも飢え死にする人や、自ら命を絶つ人が絶えません。メディアは毎日コロナ死亡者数ばかり報道しますが、我々が知らずに葬った人々の数は数えもしません。
私たちは狂った国、狂った時代に住んでいることをどれだけ自覚しているでしょうか。狂人は自分のことを狂人とは思わないそうですが・・・