沖縄ではかつて火事や台風から守るために、家の周囲にフクギ(福木)を植えたそうです。
高さは15メートルほどにもなるまっすぐ育つ木で、固い幹と密集した厚い葉を持っています。備瀬のフクギ並木が有名ですが、那覇でも見ることができます。
新型コロナウイルスの蔓延で、ざわつく心にフクギを植えられればと思い、今日は2冊本をご紹介します。
結核や神経症など多くの重病人を「内観の秘法」「軟その法」で救った禅宗中興の祖、白隠禅師。自分の生命力で自分の病気を治す、病に向き合う養心養生を教えています。
新型コロナに罹患しても速やかにPCR検査もできない、ベッド数が足りず入院すらできない危機をかかえた今、読んでおいてはいかがでしょうか。巻末の白隠禅師のエピソードも面白いです。
チベットでは死は悟りへの恵まれた機会。西洋では病院でチューブにつながれて患者の精神的介護もなしに亡くなることが多いですが、チベットでは僧侶が死にゆく人の悟りの手助けをすることが当たり前だそうです。これこそ文明ではないでしょうか。
死の真理・本質を知り、良く死ぬために安らかに生き、安らかに死ぬ。自分にどんな死が訪れるのかわかりませんが、「死」は生きることの一部であり、死を生かすことの重要性を教えてくれる本でした。