ババジとハート岩、どっちが長生き?
「人間の永遠の探求」の著者ヨガナンダの師(グル)はスリ・ユクテスワ。
ユクテスワの師はラヒリ・マハサヤで、そのまた師はヒマラヤの洞窟に数千年生きているといわれる聖人ババジです。
ババジがユクテスワの前に青年の姿で現れ、指示して書かせたのが「聖なる科学」という本です。
「あらゆる宗教の根底に横たわる共通の真理を明示するという大役を私は課されたのである」とユクテスワ。
宗教の最高目標は真の自己を知ること。この内なるものを知るにはまず外の世界について知る必要があるとして、宇宙創造活動の根本原理と現象世界の展開と複雑化について述べています。
次に、宇宙のあらゆる被造物は存在、意識、至福の実現を目標とすること、そしてそれを実現するための手順について。さらに、目標に近づくにつれて内的に開けてくる境地について簡潔に解説しています。
薄くコンパクトにまとめられたガイドブックですが、内容が壮大過ぎます。
ただ読むだけではわからない。人生を迷いながら決断し、生きてみないとわからない。悩み、苦しみ、体験しないと一言一句が腑に落ちないのではないかと思われます。
愛を掘り起こし、育て、師を見出し、師の助けで自己を浄め、「神の祭壇の前に個なる自己をいけにえとして献げ、そして最後に永遠不滅の父と一体になる」
自己をいけにえとして差し出す・・・酸いも辛いもある多種多様な人生のスパイスに自分を投げ入れ、自分で自分を切り刻み、煮るなり焼くなり最大限に工夫して調理した最後の自分を皿にのせ、神のテーブルにそっと置く、ということなのでしょうか。