先日、急に思い立って、久米島を訪問。
準備期間もなく、あまり調べる暇もなかった。ざっと調べて多少坂道はあるものの、たぶん電動レンタサイクルで観光地を廻れるだろうと踏んで行った。しかし、この暑さ。
しかも、久米島は結構大きい島である。観光パンフレットには自転車で島一周できると書いてあるが、ロードバイクのサイクリストでない限り、真夏に真に受けてはダメである。
初日は地元の路線バスに乗って、島東部のイーフビーチに移動した。軽石が多少漂着しているが、真っ白い砂浜が美しい。小魚は多少いるが、珊瑚は絶滅に近い。
二日目午前中は船でハテの浜へのツアーに参加した。お盆という時期もあり、見渡す限り白い静謐な世界のはずのハテの浜にはカラフルなパラソルがたくさん立って、とても賑やか。遊泳区域の珊瑚はほとんど絶滅しているが、グラスボートで途中の美しい珊瑚礁を見ることができた。しかし、浅いからボートが珊瑚をなぎ倒すのだろう。ボキボキ折れている珊瑚も多く見受けられて、心も折れる。
午後は電動自転車を借りて畳石を見に行った。久米島と橋でつながった奥武島にある奇岩群で、全体的に亀の甲羅のような形をしている。安山岩質の溶岩がゆっくり冷えて岩石になる時にできたと言われているが、それにしても不思議な不自然な模様で、巨大な亀の化石のようだ。
その後、サイクルコースから外れて、無謀にも北部に近い比屋定バンタを目指す。電動自転車だが、上りの坂道は結構重い。バッテリーを気にしながら、天空を渡るスライダーのようなティーダ橋を渡る。もしかしてこの橋は島の一番の観光スポットではないか?カップルがバイクに二人乗りでキャーキャー言いながら嬉しそうに飛ばして行く。気持ちはわかる。下りの爽快感、解放感も素晴らしい。
三日目、午後出発のフェリーの時間までホテルの自転車を借りて西部を観光するつもりだったが、電動自転車ではないし、昨日の疲れも残って断念。近くの御嶽やホタル館をぐるぐるサイクルして終わった。
お天気には恵まれたものの、旧盆中は飲食店が休みのところが多かった。沖縄では先祖の霊をウンケー(お迎え)・ナカビ・ウークイ(お見送り)と親戚が集う行事が、商売より重要で、大切に行われるためである。観光協会の店舗情報もあてにならないので、この時期の旅行はどこへ行くにも予約が必須。旧暦なので、年によってお盆の時期は異なるのも注意が必要。
唯一開いていた居酒屋で、初めて古酒(くーすー)を飲んでみた。たった3年物なのに美味しい!通常の泡盛とは全然違う上品な味わいに変身していて、びっくり。古ければ古いほどまろやかになるそうだ。
フェリーで那覇まで3時間半。デッキでトビウオの飛翔や海に突っ込んでいくカモメ、通過する大小の島々、広い空に浮かぶ雲の群れを眺めたり、飽きることがない。