神の島 琉球RYUKYU

豊かで不思議な沖縄の「今」をお伝えします the journal about rich and mysterious Okinawa today

IT業界の闇を暴く

今週のお題「元気を出す方法」

一見美しい沖縄の海も米軍基地から出るPFOSで汚染されている

元気がない時は、元気のある人のそばに行くとお裾分けしてもらえる気がする。

「IT戦争の支配者たち」という本を読んだ。
著者はITビジネスアナリストの深田萌絵さん。学生時代から財務アナリストとして活躍し、コンピュータチップ設計会社を経営する、元気いっぱいの起業家である。

半導体不足はなぜ起こったか。IT音痴で業界ごと崩壊する日本を見つめる、国内メディアでは報じられないセンセーショナルな内容の本である。

ITは軍事転用可能なものが多いため、世界のパワーバランスを考えると積極的に統御していかないといけないのだが、それを国民に意識させないようにしているという。

日本政府はITやコンピュータ技術を軽んじているため、開発の現場では実業家が常に他国のスパイに狙われている。深田さんも被害にあい、会社を潰している。

 

ITのベースとなる半導体業界は、いま中国の一族に支配されつつある。阿片戦争の片棒を担いだ青幇(ちんぱん)という中国系老舗ヤクザが暗躍し、人民解放軍の兵器開発を強化しているという。ITを制するものが戦争も制するのだ。

2021年から半導体不足が報道されているが、犯人は台湾の大手TSMCであり、自社の半導体価格を吊り上げるために出し渋りをしているそうだ。
最先端の仕事で米国、韓国、台湾、中国を往来する著者が、日本では蚊帳の外だが海外メディアで報じられている事実のほか、半導体企業幹部から仕入れた凄い話、闇の深い業界構造を解説し、とてもとても興味深い。

元気が出るというより、目が覚めるといったところだろうか。

 

TSMCといえば、熊本工場が間もなく稼働するが、相当な水源を必要とするため、早くも農業用水が枯渇しているそうである。

工場による環境汚染も酷く、台湾では深刻な被害が出たために海外へ工場移転するのだという。雇用も税収も増える、と熊本県は無邪気に喜んでいるようだが、今後大惨事を招くことについて、どこまでわかっているのか、いないのか。原発誘致と似たような構造問題である。無知で無能なリーダーを戴くと恐ろしい。

ダイキンの工場がある大阪はPFOA汚染が日本一だが、次は熊本が汚されるようで心が傷む。