東京の弁護士グループが、米軍嘉手納基地の騒音被害に対する損害賠償請求訴訟を進めているそうです。
福岡高裁那覇支部で控訴審判決が言い渡された第3次嘉手納爆音訴訟とは別訴訟で、米軍機の飛行差し止めは求めていません。これまでの最高裁判決で「日本は米軍の飛行に口出しできない」という植民地らしい判例があり、差し止めを求めても無駄なのは明らかなので、あえて騒音損害賠償請求に絞ったそうです。
嘉手納町の面積の実に82%が基地と弾薬庫。
しかし米軍飛行機の騒音被害について賠償請求できることを知らない住民が多く(既に一部賠償を受け取っている人もいますが)、基地周辺でチラシを撒いて原告を募っているそうです。国に多くの損害賠償を求めれば、少しでも米軍飛行にストップがかかるのではないかということですが・・・。
この弁護士グループの事務所ベリーベストやアスコープはB型肝炎訴訟も数多く手掛けており、集団訴訟を起こしてその成功報酬を収入の柱としているようです。
嘉手納の騒音損害賠償訴訟でも成功報酬は賠償額の二十数%にも及ぶそうですから、弁護士事務所にとってかなり美味しい仕事でもあるわけですね。宣伝費をかけてでも、原告もたくさん集めたい。
儲けちゃいけないというわけではありませんし、正当な損害賠償は求めるべきですが、米軍、日本政府、そしてそこに目をつける企業と、いつも「食料」にされている沖縄県民。本来、嘉手納町なり沖縄県なりが被害住民をすくい上げ、漏れなく損害賠償を求めていくべきだと思うのですけれど。