神の島 琉球RYUKYU

豊かで不思議な沖縄の「今」をお伝えします the journal about rich and mysterious Okinawa today

くじらびと

今週のお題「お気に入りの靴下」

f:id:ryukyufun:20211124001728j:plain

                 瀬底島のビーチ


石川梵監督のドキュメンタリー映画「くじらびと」を観ました。

インドネシアのラマレラ村では伝統的なくじら漁が行われています。小さな岩盤の島なので畑が作れず、村人の主食はくじらやマンタに頼っているのです。1500人の村人を養うために年間10頭のくじらを必要としています。

小舟に乗り、銛一本で巨大なマッコウクジラを仕留めるラマファ(漁師)たち。子どもたちも逞しく、裸足で岩の上を歩き、裸眼で海に潜り、魚みたいに自由自在に泳ぎます。

靴下を履いている子はいません。常に砂浜や岩盤を歩きまわり、海水に浸かる足。相当鍛えられ、いろいろなものに直接触れ、経験を積んだ足です。その足の裏の表情を見てみたいと思いました。我々の過保護に守られた足の裏とは全然違った器官になっているのではないでしょうか。

インフラの整った靴を履く社会で靴下の色や肌触りにこだわる、選べる、買えるのはもちろん有難いことではありますが、自然から隔離され、裸足で生きる喜びを取り上げられた我々のちっぽけな気晴らしでしかないように思えました。