佐喜眞(さきま)美術館の館長は佐喜眞道夫さん。
普天間基地から先祖の土地を一部取り戻し、激動の沖縄の歴史を見据え、静かにもの想う場を作りたいと、この美術館を建てました。
上野誠、ケーテ・コルヴィッツ、丸木位里、丸木俊、ジョルジュ・ルオーなどのコレクションがあります。コレクションをつらぬくテーマは、「生と死」「苦悩と救済」「人間と戦争」だそうです。
庭には270年前の亀甲墓が。当時としてはかなり巨大なお墓ですし、佐喜眞家は士族か王族に連なる家系なのではないでしょうか。
また屋上への階段を上っていくと、隣接する普天間基地が一望できます。沖縄県民が狭苦しいところに押し込められて生活しているのに比べ、米軍基地が広々と平坦な一等地にあることがよくわかります。
9月7日まで洪成潭(ホン・ソンダム)の版画を中心に、韓国・沖縄の作家4人の作品で「沖縄アジア戦後民衆の抵抗の表現」展が開催されています。
韓国にも、光州事件、四三事件など民主化運動、米軍基地建設に対する抵抗の歴史があり、韓国の作家をリモートで交えたシンポジウムもありました。