神の島 琉球RYUKYU

豊かで不思議な沖縄の「今」をお伝えします the journal about rich and mysterious Okinawa today

便利だ「和」

今週のお題「最近買った便利なもの」

寝てるところを襲うらしい

ジャニー喜多川氏による少年への性的暴行が、最近になって広く知られるようになった。

なんと1960年代からぼちぼち民事裁判沙汰になっていたらしいが、日本のマスコミは今までジャニーズ事務所の圧力でスルーしていたので、イギリスBBCの番組による告発がきっかけである。

当番組はジャニーズ事務所に所属していた元少年たちなどへのインタビューを元に構成されているのだが、被害者が被害を訴える一方で、それでも喜多川氏を尊敬しているという矛盾した声が聞かれたり、一般の日本人も大した問題意識がなく、イギリス人の取材記者が理解不能として匙を投げていた。

性犯罪追及番組というより、罰すべき罪人とも何事もなかったように「和」をもって尊しとしてしまう日本人て気持ち悪いですね、といった印象を伝えている。

西洋人としては、現代の基本的な人間としての論理が通用しない不気味さを日本人に感じるのだろう。

確かに、日本には「和」はあるが、人権は無い。法治国家のふりをしているが、徹底した正しい法の運用も無い。原発や基地訴訟は必ず原告が負ける。何ともふわふわぐにゃぐにゃした、便利に消費される「和」しか無いのである。

海に汚染水をばらまく電力会社とも、原発を呼び込んだ政府とも、たちまち「和解」してしまうのだから。

きっちり問題を追及する人々の方が小数派になり、「いつまでも騒ぐな」「早く忘れろよ」「風評被害だ」などと言われ、逆に悪者どもに悪者呼ばわりされてしまう社会なのだ。

「和」を愛する穏やかな国民性が悪いとは思わない。が、思考停止し、何でもかんでも「和」で良しとして行き過ぎるとどうなるか。それが性犯罪や虐待を助長し、いい加減な政治家を蔓延らせ、悪徳企業すら正しく裁けない、無責任な国を創り出してしまうのである。

「和」は両刃の剣。悪とも親和性が高いのである。

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