戦争産業を肥やす一方、県民は最低賃金を強いられる
今週のお題「忘れたいこと」
沖縄の人々にとって、忘れたくても忘れられないことは第二次大戦末期の沖縄戦争だろう。この小さな美しい島は日本の捨て石にされ、赤ん坊から老人まで20万人以上の犠牲者を出した。「なんくるないさあ」というあの明るく聞こえる島言葉は、本当は忘れられない哀しみや辛さを乗り越えるためにあるのだという。
来年、沖縄は本土復帰50周年だが、祝賀ムードがあるわけない。「こんなはずではなかった」と50年前に選択を誤った悔恨が沖縄人の本音だろう。
全国の7割以上の米軍基地を押し付けられ、最近では自衛隊が宮古島にミサイル弾薬庫を造り、与那国島では電子戦訓練、石垣島で港の軍事使用まで行われるなど、自衛隊や米軍による米中戦争を想定した演習が活発化している。
これは沖縄の再戦場化を前提としているのだが、もし米中戦争に加担すれば、日本中に散らばる米軍基地や原発も狙われ、本土も安全なわけではない。が、こういう想像力、危機感が本土の人には殆どないようだ。マスゴミがまったく機能不全だからね。
もっとも、沖縄本島でも、南西諸島が軍事要塞化することには無頓着、無関心な人が多い。アメリカにとっては日本が戦場になればいいし、日本にとっては沖縄が盾になればいいし、沖縄本島は南西諸島が犠牲になればいいと思っているのだ。
いつまで繰り返せば人間は学ぶのだろうか・・・。自分の身に及ぶまで全く学ばないとしたら、浅知恵を振り回す愚かな生き物だ。
中国を攻撃するプロパガンダも多い。もちろん人権のない中国はおかしいのだが、では沖縄に人権はあるのか?無い。
辺野古基地建設を問う県民投票では72.15パーセントもの反対票が投じられたにも関わらず、建設は強行されている。建設現場は軟弱地盤であり防衛省は設計変更を申請したが、玉城デニー知事は承認をしなかった。計画に反対する県への見せしめが、不承認取り消し請求や沖縄への予算削減という形で行われている。
こういう国がよくも中国を批判できるものだ。目糞鼻糞ではないか。
沖縄在住で従軍経験のある米政治学者ダグラス・ラミス氏は呼びかけている。
「米軍基地は沖縄人の意志に反して彼らの土地に建てられた。沖縄人は中国と喧嘩をしていない。県民はこの戦争に参加しない。戦争するなら沖縄ではなく他で(できれば海で)やってくれ」と習近平&ジョー・バイデンに手紙を書こう、と。