今週のお題「2024年にやりたいこと」
「ゴルゴ13」「北斗の拳」「名探偵コナン」のシナリオ、原作者として活躍中の平良隆久(たいらたかひさ)氏。
ゴルゴ13「沖縄シンドローム」は沖縄出身自衛隊員らによるクーデターという刺激的なシナリオで注目されているが、沖縄出身の方とは知らなかった。
その平良氏が台湾有事の地政学的解析を行うトークイベントがジュンク堂那覇店であった。
戦争に巻き込まれそうになると、地政学はどの国でもブームになるらしい。が、なんと日本には地政学を教える大学すら無い(!)のだという。
そんな国の政治家やマスコミが、我々の無知につけこんで、台湾有事について知ったように論じているのである。恐ろしいですね。
台湾の面積は九州とほぼ同じくらいだが、九州のGDPが60兆円に対し、台湾は114兆円(ウクライナは24兆円で、経済的にも無理な戦争を続けていることがわかる)。
台湾の人口は2500万人だが、なんと7500万人分のシェルターを有する。
島内には高い険しい山脈を有し、その下のミサイルも届かない場所に食糧庫や発電所、浄水場、医療施設などがバッチリ整備され、戦闘機も自国開発しているそうだ。
そのような台湾を攻めるには、300万人の兵士と一万隻の艦艇が必要だと試算されている。
中国軍の総兵力は230万人だから、台湾上陸は地政学的に無理なのだという。
アフガニスタン戦争でアメリカが敗退したのも、山脈戦で非常な負担を強いられたためだという。戦争において、地政学というのは基本中の基本なのだ。
そもそも公式には日米は台湾を一つの中国として合意している。
中国が軍事発動するとしたら、唯一の引き金は他国による内政干渉に対してである。
オラオラと戦争をけしかけているチンピラは、日米の方なのである。
ゴルゴ13のシナリオには外交・防衛の知識が不可欠。だから、平良さんの話はとても現実的な内容だった。紛争を避けるためにこそ、政府やマスコミに騙されないよう、今年は軍事や地政学について学ぶ必要があると思った。
実はこの平良さんのトークイベントの前に、現代アメリカについて元NHK ロサンゼルス支局長・及川順氏の出版トークイベントもあったが、まったく内容が無く昼寝した。さすが無内容を子守歌のように延々と話せるのが、NHKの伝統芸能だよね、と思いながら。
あの会社に長年いたらこうなりました、という見本のような人だった。
今はNHK沖縄のコンテンツセンター長として伝統芸を守っているらしい。