神の島 琉球RYUKYU

豊かで不思議な沖縄の「今」をお伝えします the journal about rich and mysterious Okinawa today

民族

鈴木宣弘の最新書籍「農業消滅」

特別お題「わたしの推し」 米軍&自衛隊に頭を抱えるシンポジウム @琉球新報ギャラリー 元農水省官僚、鈴木亘弘氏がアメリカに政策を牛耳られる仕組みを暴露してくださいました。アメリカは同じ人間としてここまでやるか、というとても貴重な、衝撃的なリポ…

くじらびと

今週のお題「お気に入りの靴下」 瀬底島のビーチ 石川梵監督のドキュメンタリー映画「くじらびと」を観ました。 インドネシアのラマレラ村では伝統的なくじら漁が行われています。小さな岩盤の島なので畑が作れず、村人の主食はくじらやマンタに頼っているの…

松果体はお元気ですか

海の神様を祀る 座間味村 今週のお題「好きなお茶」 最近、松葉茶を衝動買いしました。現代人の石灰化する松果体(脳の真ん中にある第三の眼といわれる謎の器官)の回復によいとか、新コロを解毒する作用があるとかいう夢のような噂話に、つい乗っかってしま…

日本の閉会式よりフランスの開会式

みけこと愛息 今週のお題「自由研究」ですが、オリンピックの閉会式を研究(?)してみました。 閉会式はねぶた祭のような大きなオブジェも演出もなく、東京の盆踊りや公園などをテーマにしたパフォーマンスでした。インパクトあるものといえばいつもの花火…

軍事の祭典オリンピック

数年前は国際通りでこんなパフォーマンスも見れたのに 私は観戦に興味がないので、今までオリンピックは開会式のアトラクションをチラ見する程度でした。が、今回は稀にみる事件多発、紆余曲折でしたので、じっくり観察してしまいました。 まず国旗を捧げ持…

「珊瑚礁の思考」その3

海の彼方にニライカナイ(神の国)があるとされている 喜山荘一著「珊瑚礁の思考」について最終回です。 結社と聞くとフリーメーソンとかイルミナティを想像するのですが、太平洋を囲む南の島々にも秘密結社があるそうです。西表島近くの新城(あらぐすく)…

映画「野良人間」

メキシコでは誘拐や行方不明になる子どもたちも多い・・・ アンドレス・カイザー監督「野良人間」を観てきました。 30年前メキシコの山奥で見つかった野獣のような3人の子どもたち。森に捨て子にされたのか、獣に育てられたのかわかりませんが、言葉も発せず…

「珊瑚礁の思考」その2

石垣模様のイシガケチョウ。羽が傷ついていました。 民族学者、伊波普猷(いはふゆう)によると、琉球弧だけではないかもしれませんが、昔はカニバリズム(食人)が行われていたそうです。 死人が出ると親類縁者が集まり、その肉を食べました。後世になりそ…

自衛隊がオーストラリア軍も防衛する??

中国の寝そべり族に共感するわ 米軍の子分の自衛隊はオーストラリア軍の子分もやれ、と日本政府は米軍に命令されたようです。 こんな面倒で重大な決定がコロナ禍でどんどん進められていてびっくりです。対中国戦を想定していることは、宮古島や石垣島への自…

アメリカの警察は奴隷パトロールが起源

ジュゴンは神 白人警察官による黒人の虐待が問題になっていますが、その歴史を知ってびっくり、しかも非常に納得。 奴隷制度があった時代、プランテーションから逃亡した奴隷を捕獲する奴隷パトロールがアメリカ警察の前身だというのです。ネズミを見たら興…

46年ぶり「マンディンゴ」

「風とともに去りぬ」の裏歴史を彷彿とさせるチラシ 1975年作リチャード・フライシャー監督「マンディンゴ」がリバイバルしてたので観てきました。公開当時はリアルすぎて過激な内容のためセンセーションを巻き起こしました。アメリカ人にとっては黒歴史なの…

「珊瑚礁の思考」その1

海の彼方にニライカナイ(他界)があるとされます ユタだったり、ニライカナイだったり、御嶽(うたき)だったり、霊魂(マブイ)だったり、沖縄ってなんか独特の、神秘的な力が立ち昇る場所です。それがどういう由縁からくるのか、ずっと知りたいと思ってい…

「ミャンマーを知って」写真展

こんな大都会でも戦争は起きるのです 平和だったミャンマーが国軍対国民で戦争になっています。ミャンマーの軍事クーデターから3カ月以上が経過。軍によりネットが切断され、何が起きているのか把握できない状況です。沖縄に住むミャンマー人は約400人。技…

世界自然遺産登録

北部にあるヤンバルクイナ型展望台 沖縄県は県北部や西表島のユネスコ世界自然遺産登録を目指していましたが、この7月にも登録決定する見通しとなりました。 大昔にユーラシア大陸から分断された地域だそうで、大陸島として独自に進化した生態系や生物多様性…

「生きろ 島田叡―戦中最後の沖縄県知事」

桜坂劇場で突然、上映後に佐古監督のトークイベントが。予告なしなのが沖縄っぽい 佐古忠彦氏はTBSのキャスターとして記憶していますが、最近では「米軍が最も恐れた男 その名は、カメジロー」のドキュメンタリー監督として沖縄戦後史に切り込んだ手腕が注目…

「ハジチ 蝶人へのメタモルフォーゼ」

喜山荘一さんのご専門は考古学でなくマーケティングなのも面白い ハジチって何?昔、沖縄で女性たちが手や腕に彫っていた伝統的な刺青です。近年、恥ずかしい習俗として隠されるようになり、もはやハジチを行う人はいないようです。 模様が特徴的で素敵なの…

「超」入門 失敗の本質

もう向日葵の季節 熱帯ドリームセンター 政治をはじめ、経済も教育も世界に遅れ、閉塞感とともに、どんどんダメになる日本。だいぶ前からヤバいと言われていましたが、どうしてこうなったんだろう?鈴木博毅著「超」入門 失敗の本質」を読みました。 大東亜…

凄いぞ!海洋文化館

タヒチの人々が復元したダブルカヌー 本部(もとぶ)の海洋博公園は人気の観光地。かなり広い園ですが、水族館だけでなく、海洋文化館もお勧めです。 まず、エントランスホールに展示されているのは迫力あるダブルカヌーの復元。他にもミクロネシアの伝統的…

黄インイク「緑の牢獄」

人間て大変よね かつて西表島には炭鉱があり、そこには台湾人が連れてこられて働いていたそうです。 黄インイク監督のドキュメンタリー映画「緑の牢獄」を観ました。 ジャングルのような西表の厳しい環境にある炭鉱での生活は、別名「緑の牢獄」と呼ばれます…

映画「羊飼いと風船」

わたしも妊娠中 チベット映画「羊飼いと風船」を観ました。 神秘の地チベット。その大草原で羊飼いをする貧しい一家の物語です。 信仰篤い素朴で穏やかな生活の中にも近代化の波は押し寄せ、バイクが馬に代わったり、中国の一人っ子政策で子だくさんの家庭は…

遺伝子組み換えワクチンは安全か

美ら海水族館は開館中 宮古島では、PCR検査に行くため車の渋滞が起きているそうです。 学校等で新コロ陽性者が発生し、小さな島がパニックのようです。 連日メディアではワクチンの世界的争奪戦について報道(?宣伝)されていますが、その安全性の検証につ…

拍子抜け「大海原のソングライン」

後ろ向きの三毛子 今年は年初から、コロナが原因でもなく講演会の直前キャンセルが続き、がっかりすることが多かったので、気を取り直すべく、桜坂劇場へ「大海原のソングライン」を観に行きました。 「5000年前、人々をつないだものは文字ではなく"音楽"だ…

アショカ王時代のカースト

沖縄の昔の家。素朴に神を称える人々が住んでいた インド哲学がいくら凄いとはいえ、カースト制はあんまりではないかと思っていたところ、これも先日ご紹介したヨガナンダの本によってひっくり返りました。 人が4つの階級~バラモン、クシャトリヤ、ヴァイ…

孔子廟(こうしびょう)と論語

沖縄は昔からの交易で、中国とのつながりがとても深いです。 約600年前から300年間にわたり、中国から琉球に渡来してきた人たちは「久米三十六姓」と呼ばれ、その人たちの居住区が現在の那覇にある「久米村(クニンダ)」でした。「クニンダンチュ(久米村人…

縄文の秘力 0ゼロ フォース

「万物はすべてが中心なる力による統一体だ」 千賀一生著「0ゼロ フォース」に出会いました! 1万年を超える奇跡的調和社会を築いた、縄文時代の謎を解き明かすファンタジー本です。読むだけで何か悟れる本と言ってよいでしょう。 時代を遡るほど人類は互い…

ハニーランド 永遠の谷

久高島の猫 ハティツェさんも猫と暮らしています 桜坂劇場で「ハニーランド」(監督:リューボ・ステファノフ&タマラ・͡͡コテフスカ)を観てきました。(以下、若干のネタバレがあります) ギリシャの北に位置する北マケドニアのさびれた山岳村で、年老いた…

夜と霧<新版>

世界は美しいはずなのに <伊江島と夕陽> ブックカフェで、なんか薄い「夜と霧」だなあと思って手に取ったら、ヴィクトール・E・フランクルの「夜と霧」の新版でした。 著者はアウシュビッツ収容所に囚われたユダヤ人心理学者。凄惨な収容所生活とその体験…

石川真生「大琉球写真絵巻2020」

ユニークな表現手法で人気の沖縄出身の写真家・石川真生さんの写真展「大琉球写真絵巻2020」が台風の中、9月1日から始まります。その開催準備のお手伝いに行ってきました。 年1回開催している同シリーズのパート7。今回は宮古島、石垣島、与那国島で撮影した…

ニャティヤ洞(伊江島)

伊江島の南西海岸沿いにニャティヤ洞という洞窟があります。 戦時中、防空壕として使用されたそうで、中は意外と広く、多くの人が入れるため千人洞とも呼ばれています。 洞に接するビーチは穏やかでピースフルで、防空壕のイメージとかけ離れており、哀しい…

消されゆくチベット

以前ご紹介したソギャル・リンポチェ著「チベットの生と死の書」を読んでから、今なお生活の根底に宗教が根差しているチベットの人々に興味をもった私。 渡辺一枝著「消されゆくチベット」を読みました。 沖縄と同じように、 伝統や文化の継承は風前の灯のよ…